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日記です

暇だからか、自分のことばかり考えていた。人と上手く喋れない。自分が感じたことに自信を持てず、どうでもいいことにも嘘をついて答え、自分の感じたことを無かったことにしてしまう。このまま一生だれかと何事もなく喋り終えることはないのかもしれない。バイトで必ずミスをする。どこでも働けない気がしてきた。自分のダメなところをひとつひとつ呪っていた。

考えれば考えるほど、コンプレックスがぶくぶく肥大化していくような、根強くなったような、確固たるものになってしまったような。

自分のダメなところを見ていると苦しいし、その上バイトでは必ずミスをしてしまうし、自己嫌悪が止まらなかった。

過去の失態を思い出す頻度が多くなった。

いままでは思い出すたびに小さな悲鳴を上げていたが、デスボイスをだすようになってしまった。無意識に「しにた…」と口から出て、慌てて「くない!!しにたくない!!!」と訂正する。家の中だけだったのが、外で歩いているときも、電車を乗っているときでさえ口から出てくるようになってしまった。バイトは出勤2日前から怖くなる。バイト前とバイト終わりは憂鬱だった。『コンビニ人間』を読んでは泣いていた。

そんな日々が2ヶ月ほどつづき、とうとう爆発してしまった。母と姉がいるリビングの隣の部屋で、塩をかけられたナメクジのようにのたうちまわり、頭を掻き毟り泣き喚くという迷惑極まりない行動をしてしまった。

母がなんで泣いてんのと呆れた。うるさい、と言われた。

もうすでに気持ち悪いから、もっと気持ち悪くなってもどうでもよかった。死にたいと唸りながら、自分の頭を殴った。母が部屋に入ってきた。

どうしようもなくて、無駄だと分かっていたけど、ぜんぶ伝えようと思ってしまった。

脳からそのまま垂れ流す。人と上手く喋れないこと、どう振る舞えばいいか分からないこと、どこにいっても疎外感があること、このまま一生うまく過ごすことができないと思っていること、バイトでミスばかりすること、パニックになることがバレていること、おどおどしてうじうじして自分が気持ち悪くて仕方がないこと。ぜんぶをそのままぶつけてしまった。

18の娘に、こんなことをされるなんて、母は思わなかっただろう。気持ち悪かっただろう。困惑しただろう。これでは赤ちゃんの伝え方だ。不安や不快感を泣いてでしか伝えられない。幼稚だった。泣き喚きながら、ハリーポッターのドビーのような迷惑さだ、と思った。「ドビーは悪い子」とタンスに頭を打ち続けるドビー。

母は動じなかった。わたしの嘆きをぜんぶ聞いたあと、大きな声で「ひとつひとつをゆっくりやろう」「自分を大切にしなさい」と何度も、わたしの目を見て言った。

わたしのやってることはなんてくだらないんだと思った。そもそもとても恥ずかしかった。気持ち悪いのは確かだけど、完璧に気持ち悪くなることはできなかった。こんなときでも自意識はしっかり機能し、自分を演出しているような気がした。わたしより、母の方が真剣だった。

恥ずかしい。わたしは十分愛されている。もう二度とこんなことをしたくない。

このことがあったのは、5月のはじめ頃だった。それからは、不安に思っていること、困っていることを、母や家族にできるだけ丁寧に伝えるようにした。

コンプレックスで頭がいっぱいになってしまうと、一生このままなんだ、と思い込んでしまう。そのまま過ごすことができなくなって、爆発してしまう。原因よりも、劣等感や不安や焦り、コンプレックスによって苦しんでいるように感じる。原因が発する毒ガスに、正面切って挑むなんて馬鹿だよ。

自分を大切にするって、よく分からなかったけど、「自分をケアする」と言い換えると、分かったような気がした。アダルトチルドレンの傾向があるなと、分かった。カウンセラーの先生とやっていきたい。バイトはもともと6月いっぱいで辞める予定だった。25日にやっと、辞めますと言えた。ミスの原因を冷静に考えて、対処していこう。感情的にならないで。原因はある。つぎは忙しくないところにいこう。

自罰意識から、お金を使えなかったが、自分を大切にする第一歩として、ずっとずっと読みたかった本を買った。ライブDVDを買った。ちょっと自慢させてください。

こだま『ここは、おしまいの地』『夫のちんぽが入らない』こだまさん。ずっとずっと読みたかった。ほんとはやく買えよって話です。

戸田真琴『あなたの孤独は美しい』映画のコラムで知った戸田真琴さん。高2のころにぶち当たっていた性に対する嫌悪感を拭ってくれた。憧れの人。

少年アヤ『ぼくの宝ばこ』『少年アヤちゃん焦心日記』双葉社のWeb文芸マガジンで連載されている《よい人生、ぼくをくるむ》という日記的エッセイに魅了された。『ぼくの宝ばこ」は新刊です。ぜんぶ揃えたい。

爪切男『死にたい夜にかぎって』中2のころにツイッターで存在を知っていた。当時は何をしている人なのかよく分からずフォローしていた。そのときに、こだまさんも知った。

掟ポルシェ『男の!ヤバすぎバイト列伝』中2くらいだろうか、上坂すみれさんを知る→筋肉少女帯を知る→吉田豪さんを知る→アイドル・サブカルチャーを知る→掟ポルシェさん。『男の!ヤバすぎバイト列伝』は、いままで経験した数々のバイトについて書いたエッセイ。吉田豪さんのツイッターで知った。新聞配達のバイトで、嫌になって配達分の新聞すべてを雪の中へ埋めるなど、ほんとうにクソなことをしている。バイト前に読んで、元気をもらっている。めちゃくちゃ雨白い。

QUICK JAPAN 149号』ロロ目当てに買った。ロロを知ったのは確か高校2年生で、演劇部の顧問の先生からロロを知った。それからロロを検索し、戯曲をwebで無料公開していることを知り、読んだのだった。『いつ高シリーズ』。自分の人生になんにも物語がなく、演劇の物語さえ嫌になっていたあの頃に!青春に嫌気をさしていたあの頃に!ぴったりだった!誰かが苦難を経て成長したりしなくてよいのだ。登場人物たちの会話がぜんぶが楽しくて、身悶えた。嬉しかった。こんなものがあるのか!ロロの演劇は生で観たことはない。観たい。観にいきたい。観に行こう。リモート演劇してくださって本当にありがとうございます。

中島義道『ひとを<嫌う>ということ』『差別感情の哲学』中島義道さんは、ツイッターbotで知った。『カインー自分の「弱さ」に悩むきみへ』は持っている。生きづらさを遠く遠くまで粘り強く考え続け苦しみ続け挑み続けているような気がする。

嗣永桃子嗣永桃子卒業アルバム』DVD『嗣永桃子ラストライブ ありがとう おとももち』こんな人間になりたい。嗣永桃子さん。プロだ。

カントリー・ガールズDVD『〜愛おしくってごめんね〜』DVD『コンサートツアー2017春〜ももちイズム』カントリー・ガールズ、大好きです。みんなが大好き。みんながいちばん。みんな素晴らしい。可愛い。なんか健全で、安心するような。

はー!最高!わたしの好きなものを大切にできるように、買えなくなったり読めなくなったり観れなくなったりしないように、自分を大切にしていきたい。好きなもののこと、かおるちゃんに話したいし、ブログにも書いていきたい。

ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。