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日記です

眼科の待合室で、ふたりの会話を盗み聞きしていた。眼鏡をかけた色白のぽっちゃりした男の子と、ポニーテールの明るい女の子がする話。

プレステでゲームをしながらも、確実に返答をする男の子と、そんなのおかまいなしに喋る女の子。男の子は聞き上手で、とても丁寧な返しをしていた。わたしはこんな楽しそうな会話を、はじめて聞いた。中学生って思春期でお互い恥ずかしがるもんじゃないのか。男子ってこんなに喋ってくれるのか。喋ろうとしてくれるのか。わたしはいったい…

ふたりの会話によると「学校では喋らんけど、ふたりで会ったら喋る」ような関係らしい。眼科でたまたま会ったふたり。話題は、大体が愚痴だった。

「俺、学校のプールがくそ嫌やねんなー」「プールできますマウンティングが嫌や」「確かに水泳教室通ってたけどさ、すぐ辞めたから、そんなん言われてもさ」「やっぱ泳ぎかたを知ってるかと、体力やで」「水泳やるメリットほぼない」

「彼氏おります充実してますアピールがうざい、嫌味や」「あいつさ、なんもしてないのに殴ってくるねん」「それはヤバイ」

「さっきから愚痴しか喋ってないな、クラスの愚痴、男子の愚痴、部活の愚痴、愚痴、愚痴、愚痴」「くだらんこと喋らな生きていかれへんもん」「うん、くだらん人間やもん、俺ら」

「LINEの友達220人、喋るのは0人」「いま携帯持ってないん?」「うん、学校からそのまま来たから」「えー、交換したかった」