Nook

日記です

黒い車窓に自分が二重に映る。耳に注ぎ込まれる音楽は、いつもは救いなのに、今日はぼやけている。たくさんの人のなかで、うつむく。斜め前の人に靴紐を踏まれ、紐がほどけた。人が降りて車内が空いても、結び直す気は起きなかった。そのまま二駅。

雨の中で傘をささない、さしたくないときの気持ちと似ている。悲しい気持ちを抱いていることを、誰とも分かち合うつもりのないとき。

ぼんやり窓に映る自分が、もどかしい。ハッキリ映れよ。心がスカスカだ。元気なところは喰い散らかれ、腐りきった劣等感だけが残っている。ムカつく。

自分だけの悲しみ劣等感。わたしはもっと勉強しないといけない。本も演劇ももっと観て、もっと書いて書き続けて。これからだからなんて言ってられない。手放したくない。底なしに悔しい。いつか死ぬから、いまが辛くてもいい。ずっと辛くてもいい。いくつになってもバイト生活でも、お風呂に入れなくてもいい。いいから、上手くなりたい。

靴紐を結び直す決心をした。このままじゃ歩きづらい。