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日記です

ハイチュウ青りんご味

ハイチュウ青りんご味が大好きだ。これからわたしはハイチュウの青りんご味しか食べない。ぜったいに食べない。他の味は邪道だ。かつて大好きな先輩が「俺、小学生の時に、お前はこれからグーしか出すなって言われたから、グーしか出せやんねん。だからパー出したら勝てるで」と言っていた。わたしはその偉大なる先輩を見習って、青りんご味しか口にしない。

ハイチュウ青りんご味には、そこまでさせる思い出があるのだ。

演劇部で、ダンスをすることになった。わたしはダンスが苦手である。どうしてもドタドタと鈍臭くなる。周りの人はできる人ばかりだし、前にある大きな鏡には頭の中で動いている自分とは程遠い自分が映っているしで、自分の無力さをそこはかとなく感じた。踊りながら泣けてきてしまい、とうとう踊るのをやめてわーわー泣いてしまった。そんなわたしを見かねてやってきた先輩。ハイチュウ青りんご味を握っていた。ハンカチを差し出すように泣いているわたしにくださった。とても優しい先輩がくれた、ハイチュウ青りんご味。